こんにちは。今回は、大切にされていた花瓶の金継ぎ修理事例をご紹介します。
形あるものはいつか壊れてしまうものですが、金継ぎによって「壊れる前よりも味わい深いもの」へと生まれ変わらせることができます。今回は、そんな金継ぎの魅力がよく伝わる事例です。
Before



まずはこちら、修理のご依頼をいただいた際の状態です。
白磁の美しい筒型の花瓶ですが、倒れてしまい大きく割れてしまっていました。
ご依頼者様にとって、この花瓶はただの器ではなく、たくさんの思い入れが詰まった大切な品でした。
割れてしまった時のショックは大きく、破片を前にして「どうしようか…」と半年もの間、悩み続けられたそうです。
「やはり捨てられない」
その思いで、この度金継ぎ修理を決意され、私共へご依頼いただきました。
After






傷跡を「景色」へ。生まれ変わった花瓶
そして、こちらが金継ぎ修理を終えた姿です。
いかがでしょうか。
真っ白な素地に、金色の線が走り、凛とした表情が加わりました。
もともと描かれていた青い花の絵柄と、金のラインが響き合い、まるで最初からそうデザインされていたかのような一体感が生まれています。
口縁から胴にかけて走るラインが、花瓶に新たな動きを与えています。
後ろ側から見ると、金のラインがシンプルに際立ち、飾る角度によって全く違う表情を楽しめるようになりました。
お客様の声
仕上がった花瓶をご覧になったご依頼者様からは、大変嬉しいお言葉をいただきました。
「また違った花瓶に出来上がり、とても嬉しいです」
半年間、割れた破片を見るたびに心を痛めていらっしゃったかと思いますが、金継ぎによって「また違った魅力」を持つ花瓶として蘇った姿を見て、大変喜んでいただけました。
修理した箇所を隠すのではなく、「景色」として楽しむ。
これこそが金継ぎの醍醐味です。
もし、皆様のお手元にも「割れてしまったけれど、どうしても捨てられない」という大切な器がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。思い出の品に、新たな命を吹き込むお手伝いをさせていただきます。

