金継ぎ材料について

合成樹脂レジン(エポキシ樹脂)を使う理由

植物の中で野菜と違って樹木は木の表面の方が生きて活動しています。
樹皮が傷つくと、傷ついたの部分を守ろうとして樹脂を出します。漆の木やゴムの木が樹脂を出すのは其のシステムの作用です。
そんな植物たちの資質などが太古の昔、地に埋もれ石油となっています。その石油から取り出して接着剤や塗料などを作り始めたのが1950年代より、いわゆる石油科学が発展したと思います。
今生えている自然の漆より取り出す樹脂か、太古の昔に石油になった植物の資質をとりだした合成樹脂の違いですが、合成樹脂を作り出すときにどのようにすれば重合して堅くなるのかを研究されてきました。それが石油科学です。
合成樹脂の方が温度や時間、または調合方法により安全で安定した樹脂成分が得られます。
現代ではその研究の発展で色んなところで使われているエポキシ樹脂、ビールの缶の内装だったり、テーブルや家具の塗装だったりで、使い方を間違わなければ優れた樹脂になっています。
そんなエポキシ樹脂を使い、漆に負けずと劣らない金継ぎを行っています。金継ぎの技法はほとんど漆器の技法にならっています。

素材

◇金消粉

消粉とは、箔から作る細かい粉末で、見た目が泥のように見えるため金泥とも呼ばれます。
蒔絵や金継ぎなどに使われます。
合金率
純金98.912% 純銀0.495% 純銅0.593%(金の品位は99.99%とする)
カラット
23.7K

プラチナ消粉

消粉とは、箔から作る細かい粉末で、見た目が泥のように見えるため金泥とも呼ばれます。
蒔絵や金継ぎなどに使われます。

※画像の色味は、実際の商品と異なって映る場合がございます。ご了承下さい。

合金率
純プラチナ100% (プラチナの品位は99.9%とする)

◇銀消粉

消粉とは、箔から作る細かい粉末で、見た目が泥のように見えるため金泥とも呼ばれます。
蒔絵や金継ぎなどに使われます。

合金率
純銀100%(銀の品位は99.9%とする)

◇弁柄

朱色の朱は弁柄を使っています。

古くから、防腐・防虫効果のある顔料として、家の格子戸や壁、 さらに陶磁器、漆器などに用いられた弁柄。 「べんがら」の名前は、かつて、 酸化鉄を含む良質の赤褐色の土がインドのベンガル地方で産出されたことに由来するという。色鮮やかな朱色とは、一味違って、赤みに少し茶色かがったその色彩は、明るさの中にしっとりとした落ち着きを醸し出す。

炭黑

主に黒地にしたり、つや消しの漆黒に使います。

植物炭末色素

食品添加物

竹炭10ミクロン以下

下地生地剤

樹脂と混ぜて下地を作る材料です。

焼き物の白い磁器には白セメントを、黑っぽい陶器には黑セメントと使い分けています。

成分は石灰石が主成分です。

素材選び

素材選びとして一番大事なのは体に害のない成分を選ぶことです。これは昔より漆器などで培わせた先人の知恵と言って良いでしょう。

金は時間がたっても酸化せず永久に変わらない金属で、漆器などの食器に最も多く使われていました。

銀は酸化するので樹脂の中に混合したり、口が触らない側面などに蒔絵として使います。

弁柄は、主に第二酸化鉄ですので血液中の鉄分と同等で体に害をなさないとされています。

墨黒は竹炭で主に食品への混ぜ物として使われているものを使用しています。

これらの材料で金継ぎを行い、食器などで使っているうちに摩耗し摺れて体内に入り込んでも害をなさないよう最善の注意を払っています。
合成樹脂レジンにおいても毒性を残さない・出さないよう慎重に重合させるをこころがけ、使って安心の金継ぎを目指しています。

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金継 KINTSUGI
鶴田 純久TSURUTA YOSHIHISA
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