







今回は、以前にも修理をご依頼いただいたお客様より、「子どもがとても大切にしていたお皿が割れてしまって……」と二度目のご相談をいただきました。
家族の思い出が詰まったうつわが壊れてしまったときのショックは大きいものですが、金継ぎを施すことで、再び食卓で活躍できるよう丁寧にお直しさせていただきました。
Before(修理前)
藍色の文様が美しい染付の小皿です。
衝撃により真二つに割れてしまっており、さらに割れた破片の内部にもヒビ(ヒキ)が入っている状態でした。
「染付の青と白のコントラストを活かしたい」というご希望から、今回は定番の「金」ではなく、すっきりと馴染む「プラチナ(銀色仕上げ)」での修理をご依頼いただきました。
修理のポイント・こだわり
- 破片の接着とヒビの補強
真二つの割れを隙間なくぴったりと接着するとともに、細かく入っていたヒビ部分にもしっかりと漆を浸透させて補強を行いました。 - 染付に映えるプラチナ仕上げ
藍色の染付には、クールで凛としたプラチナの輝きがとても美しく調和します。 - 遊び心と華やかさを添える「金のボッチ」
全体をプラチナ粉で蒔いて仕上げつつ、中央の割れの合流ポイントにアクセントとして「金のボッチ(丸い金のワンポイント)」をあしらいました。プラチナの上品さの中に、さりげない可愛らしさと特別感が生まれています。 After(修理後)
表面の仕上がり。プラチナの繊細なラインと、中央に輝く金のボッチが藍色の絵柄を引き立てます。
裏面の仕上がり。高台をまたぐ割れ線もしっかりと美しく仕上げています。
プラチナの涼やかな輝きが染付の絵柄に溶け込み、世界にひとつだけの特別なうつわとして生まれ変わりました。アクセントの金ボッチがお子様のお皿らしい愛らしさを添えています。
おわりに
大切なうつわが割れてしまっても、金継ぎという日本の伝統技法によって、傷を「景色(味わい)」として残しながら長く使い続けることができます。
「また家族で大切に使います」とお喜びいただけることが、職人にとって何よりの励みです。
二度目のご依頼、誠にありがとうございました!
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