


寸法:長径約17.0cm×短径約11.5cm 高さ約7.5cm
重さ:約352g
修復:金継ぎ・復元修復・金蒔絵
本作は、古唐津の沓茶碗の陶片、わずか口縁部の一割ほどを手掛かりとして復元したものです。欠損部分を補い、黒地に金継ぎと金蒔絵を施すことで、かつての茶碗がもっていた存在感を現代に蘇らせました。
もとは陶芸家が学びのために収集した陶片でしたが、修復を経ることで茶碗として再び用いることが可能となり、陶片では窺えなかった大きさや手触り、質感が立ち現れています。
復元にあたり、陶芸家として培った経験をもとに、元の姿を忠実に映し出したと自負する一碗。金継ぎの輝きと古唐津の素朴な風合いが重なり合い、時代を超えて新たな景色を生み出しています。