







今回は、大切にされている磁器のお茶碗の金継ぎ修理事例をご紹介します。
ご依頼いただいた時点では、「ひびが入ってしまい、今にも割れてしまいそう」という非常に危うい状態でした。愛着のある器を長く使い続けたいというお客様の想いを受け、修復を行いました。
【Before】修理前のお悩み
ご依頼のお品は、白地に大胆な青い染付のラインが美しい磁器のお茶碗です。
経年により大きなひびが入ってしまい、まさに「割れる寸前」の状態でした。このまま使い続ければ完全に割れてしまう恐れがありましたが、金継ぎを施すことで、実用的な強度と新たな美しさを取り戻すことを目指しました。
【After】金継ぎによる再生
こちらが修理を終えたお茶碗です。
修理のポイント 今回の修理では、以下の工程を行いました。
ひびの進行を止める まず、ひび割れ部分に樹脂を浸透させ、しっかりと固定しました。これにより、これ以上ひびが伸びたり、器が割れたりするのを防ぐ強度を持たせています。
金で巻く仕上げ 樹脂で止めた疵(きず)の上を、丁寧に金で巻いて装飾しました。
元々の青い染付のラインと、今回加わった金のラインが交差し、まるで新しいデザインの一部のようなモダンな仕上がりになりました。
白い磁器の肌に走る金のラインが、器に新たな「景色」を作り出しています。
お客様の声
修理を終え、再び蘇ったお茶碗をご覧になったお客様にも、大変喜んでいただくことができました。
「割れてしまったら終わり」ではなく、手を加えることでより味わい深く生まれ変わるのが金継ぎの魅力です。これからも末永く、このお茶碗でお茶の時間を楽しんでいただければ幸いです。

